
☆法人設立は、新たな道を進む第一歩
法人の設立は、起業家が新たな道を歩む第一歩となります。法人の設立は、まず「定款」の作成から始まります。「定款」とは、その法人の根本原則を定めたものであり、法人設立には必須のものです。しかし、将来を見据え、様々な想定されるケースに対応できる「定款」を作成しておかないと、後々困ったことになりかねません。弊事務所では、お客様への綿密なヒアリングを行い、将来の様々な状況に対応できる「定款」の作成から、その後の法人設立にまつわる様々なサポートを実施いたします。
☆株式会社設立の流れ
| ご面談(基本事項の決定)と必要書類のご案内 |
| 定款案の作成 |
| ご確認・ご相談 |
| 公証役場にて定款認証 |
| 出資金の払い込み |
| 法務局にて設立登記 |
| 税務署その他関係署への届出 |
| 設立完了 |
☆法人設立に関する豆知識を記載いたしました。参考にご覧になってください。
・法人とは?
会社は、「法人」と呼ばれることもあります。一般的にいう人(人間:法的には自然人といいます)以外に法律上、権利義務の主体(契約などができる存在)となりえる人が「法人」です。
つまり、法律上、人とみなす存在ということになります。人とみなされているので、自然人と同じように、法人住民税という法人としての住民税も課されます。(しかも、事業が赤字でも関係なしに徴収されます)そして、「法人」には大きく分けて、利益追求を目的とする「営利法人」と利益追求を主目的としない「非営利法人」があります。会社と呼ばれる存在は、「営利法人」であり、その代表格が「株式会社」であります。株式会社以外では、持分会社と呼ばれる「合名会社」、「合資会社」、「合同会社」があります。その他会社ではありませんが、「営利型一般社団法人」があります。一方、「非営利法人」としては、「非営利型一般社団法人」、「NPO法人」等があります。ただ、注意すべき点としては、「非営利法人」といっても、社員(出資者のこと)に剰余金の配当や残余財産の分配ができないということであり、営利事業自体は出来ます。
| 法人の種類 | 説明 |
|---|---|
| 株式会社 | 最もポピュラーな法人。所有と経営の分離が特徴。所有者は株主であり 有限責任。経営はその道のプロである「取締役」が行う。株主は、「間接 有限責任」のみを負う。 |
| 合名会社 | 持分会社の1形態。「直接無限責任社員」のみで構成。 業務執行及び会社代表は、原則として社員全員が行う。 |
| 合資会社 | 持分会社の1形態。「直接無限責任社員」と「直接有限責任社員」 が少なくとも各1名以上存在することが必要。 業務執行及び会社代表は、原則として社員全員が行う。 |
| 合同会社 | 持分会社の1形態。「間接有限責任社員」のみで構成しており、近年増加 傾向の注目の会社形態。 業務執行及び会社代表は、原則として社員全員が行う。 |
| 一般社団法人 | 「人」に法人格を与えた存在。「営利法人」の1形態だが、所定の要件 を満たすことで、税制上の優遇措置を受けられる「非営利型一般社団 法人」になることができます。また、公益認定を受けることで、「公 益社団法人」となることができるが、設立の当初から「公益社団法人」 にはなれず、まず「一般社団法人」取得して数年活動後、公益認定申請 することによりなれますが、この公益認定はかなり厳格で、取得は難し いといわれています。 |
| 一般財団法人 | 「財産」に法人格を与えた存在。公益認定を受けることで、「公益財団 法人」となることができる。 |
| NPO法人 | ボランティア活動など、社会貢献活動を行う、営利目的でない団体。 |
| その他 | 医療法人、宗教法人、学校法人等専門分野の法人 |
・「直接責任」、「間接責任」、「有限責任」、「無限責任」とはどういうことか。
前記の説明のなかで、「直接責任」、「間接責任」、「有限責任」、「無限責任」やそれらを組み合わせた言葉が出てきましたが、具体的にはどういうことでしょうか。各用語の定義は下記表の通りとなります。
| 直接責任 | 会社債権者の請求に直接応じなければならない |
| 間接責任 | 会社への出資行為を通じてのみ責任を負うので、会社債権者が会社債務の 弁済を請求してきても、直接それに応じる必要なし。 |
| 有限責任 | 会社債務について、一定限度(具体的には出資金まで)弁済義務を負う。 |
| 無限責任 | 会社債務について、無限に弁済義務を負う。 |
例えば、ある株式会社において、債務が1億円あり、出資者の出資金が1千万円。会社の
経営状態が苦しく、債権者からの弁済請求に対応できない等の事情があったとして、債権
者がその会社の社員(株主のことです)に会社債務の弁済を求めてきたケースを想定しま
す。 株式会社では株主は「間接有限社員」ですので、会社債権者が会社債務の弁済を求
めてきても、直接それに応じる必要はなく(間接責任)、また出資金(1千万円)までし
か責任を負わない(有限責任)ので、最悪のケースでも出資金全額を失うのみとなります。
・個人事業主が法人成りする時期
これまで個人事業主、フリーランスとして事業を行ってきた方が、会社組織にすることを検討しはじめるのは、業種に依りますが、課税所得が400~500万円くらいの頃に多くなります。これは税制的に、個人事業主として所得税を納付するよりも会社を立ち上げ、法人税を支払った方が税金が安くなる可能性が高いことが最も大きな要因です。
税金面以外でも以下のメリットがあります。
・社会的信用が一般的に上がる。
・有限責任になる。(株式会社、合同会社の場合)一方、個人事業主は無限責任
・税制面優遇(赤字10年繰り越し、経費範囲広がる)
・決算月自由(個人事業主は1/1~12/31固定)
・新株発行という返済義務のない資金調達手段ができる(株式会社)
・事業承継しやすい(個人事業主の場合、亡くなったとき銀行口座凍結により債務返済
困難の恐れ)
一方、デメリットもあります。
・社会保険への加入義務
・会社設立に費用が掛かる
・法人住民税がかかる(決算赤字でも免除されない)
・個人のお金と会社のお金を明確に区分しなければならない。
・株式会社と合同会社のどちらが良いか?
ご存じの通り、現在圧倒的に多い法人は株式会社ですが、近年合同会社という会社形態を選択される方も増えてきており、最近の動向では25%は合同会社を選択されております。そしてその割合はさらに増加傾向であります。これから会社を設立しようと考えられている方のほとんどは株式会社か合同会社のいずれかになると思います。
下記に株式会社と合同会社の主な違いを記載いたしました。
株式会社と合同会社
| 株式会社 | 合同会社 | |
|---|---|---|
| 機関 | 株主総会と取締役は必置 | 特に決まりなし |
| 役員 | 一人以上の取締役が必要 (取締役は自然人のみ) | 出資者 |
| 役員任期 | 最長10年(非公開会社の場合) | なし |
| 意思決定機関 | 株主総会 | 出資者 |
| 業務執行機関 | 取締役、取締役会 | 出資者 |
| 決算公告 | 必要 | 不要 |
| 利益の配分 | 出資額に比例 | 自由に決定できる |
| 設立費用 | 比較的高い ・登録免許税 :15万円(下限) ・定款認証費用:3万円~5万円 ・印紙税 :4万円 (但し、電子定款の場合は不要) | 比較的低い ・登録免許税 :6万円 ・定款認証費用:不要 ・印紙税 :4万円 (但し、電子定款の場合は不要) |
| 世間の認知度 | 高い | 低い(但し徐々に高まっている) |
上記表の通り、株式会社の方が法律的に守らなければならない規制が多く、その点で社会的信用度も高いといえます。但し、合同会社もアップル、グーグル、アマゾンといった世界的大企業の日本法人が合同会社を採用しており、その認知度もますます高まってきております。
・定款とは
会社を設立するには、「定款」と呼ばれる会社の根本原則を文書化したものを作成しなければなりません。「定款」は、①絶対的記載事項、②相対的記載事項、③任意的記載事項から構成されており、それぞれ次の通りのものとなります。
①絶対的記載事項
「定款」に必ず記載しなければならない事項。1項目でも抜けていると、「定款」全体の効力が認められなくなる。
絶対的記載事項(株式会社の場合)
| 商号 | いわゆる会社の社名のこと。(商号には、一定のルールがあり、 何でもOKなわけではありません。 |
| 目的 | 会社を設立する目的 |
| 本店所在地 | 通常は、会社の拠点を「本店所在地」とするが、別の場所を 「本店所在地」とすることも可能。 |
| 設立に際して出資される 財産の価額又はその最低額 | 会社設立時に発起人が出資する金額の合計。 設立後は、これが資本金になる。 |
| 発起人の氏名又は名称 及び住所 | 「名称」とあるのは、発起人が法人の場合のことです。 |
| 発行可能株式総数 | 設立する会社が「公開会社」の場合は、設立時の発行株式数は 発行可能株式総数の1/4を下回ってはならないというルール があります。非公開会社の場合は、上記ルールは適用されず、 自由に運用できます。 |
②相対的記載事項
必ずしも定める必要はないが、「定款」に定めなければ、効力が認められない事項
相対的記載事項(株式会社の場合)
| 株式譲渡制限に関する定め | 株主が株式を譲渡するにあたり、会社の承認を必要とする定め。 |
| 基準日 | 株主総会で権利を行使できる株主の決定日のこと。(定款にこの 基準日と株主が行使できる権利内容を記載しておかないと、株主 総会の2週間前までにこれらの内容を公告しなければならないの で、通常は定款に定めている) |
| 会社の機関の設置 | 取締役会、監査役etcの会社の機関について定めます。 |
| 取締役等の任期の伸長 | 公開会社でない株式会社の場合、取締役の任期を最大10年まで 伸長可能になります。 |
| 取締役会の招集通知期間 の短縮 | 原則1週間前までだが、定款で定めれば短縮可能。 |
| 取締役会の決議の省略 | 取締役が決議の目的である事項について提案した場合において、 取締役の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をした ときは、当該提案を可決する旨の取締役会の決議があった旨を定 めることができる。 |
| 役員等の責任の軽減に 関する定め | 会社法423条1項に基づく役員等の会社に対する責任(同法 428条1項の場合を除く)を株主総会決議により軽減するほ か、取締役会決議により責任の軽減ができる旨を定めることが できる。 |
| 公告の方法 | ①官報②日刊新聞紙③電子公告のいずれかで行わなければなら ない。定款で公告方法を定めなかったときは、官報に掲載する 方法となる。 |
| 変態設立事項 | ①現物出資②財産引受③発起人の報酬④会社が負担する設立費用 |
| 取得請求権付株式に関する定め | 株主が、会社に取得(買取)を請求できる株式に関する定め |
| 取得条項付株式 に関する定め | 一定の事由が生じたことを条件として、会社が強制的に株主から 株式を取得できる株式に関する定め |
| 株券発行の定め | 現在は、株券不発行が原則。発行するには定款で定める必要あり。 |
| 剰余金配当の 定め | 取締役会設置会社は、事業年度の途中において、1回に限り取締役 会の決議により、配当財産が金銭であるものに限り剰余金の配当 (中間配当)をすることができる旨を定款に定めることができる。 |
③任意的記載事項
「定款」外に定めても効力は認められるが、定款に定めることができる事項
任意的記載事項(株式会社の場合)
| 事業年度 | 定款に定めている会社は多いです。 |
| 株主総会に関する規定 | 招集の時期、方法、召集権者、議長etc |
| 役員の員数 | 会社法に反しない範囲で、任意に定めることができる。 |
☆定款変更には、株主総会の特別決議が必要です。
株式会社の場合、会社設立時に作成した定款(原始定款)に変更しなければならない事情が生じた場合、定款変更には株主総会での特別決議が必要となります。特別決議には、議決権を行使できる株主の過半数を有する株主が出席し、その出席した株主の有する議決権総数の2/3以上の賛成が必要となります。それぞれの会社の事情によっては、特別決議が難しいケースも出てきます。そのため、原始定款作成時に、将来にわたって極力定款変更をしなくても済む様にすることが肝要です。当事務所では、定款作成するにあたり、お客様へ綿密なヒアリングをさせていただくことによって、将来において、極力定款変更しなくて済む原始定款を作成いたします。